みんなで大家さんは、安全?後悔しない?HP情報から分析!今はおすすめしない理由を解説!
最近広告を、よく見るみんなで大家さん。1口100万円と気軽に手は出せないが、配当7%をうたっていて、気になっている方も多いんじゃないだろうか。
一方で、配当が高くて本当に安全だろうか、投資した人は後悔していないだろうかと気になっているパパママそして、投資に興味ある方も多いと思う。
ただ、俺個人としては、現状公開されている運営会社の財政状態とその他HP情報から分析した結果は、お勧めできない。
この記事では、高配当をうたっているみんなで大家さんを今、お勧めできない理由を解説する。
お勧めできない理由は、4つ
すでに、お勧めできないという結論は書いてしまったが、その理由を4つ挙げておく。
・流動比率が著しく悪い。
・B/Sの推移がイレギュラーな動きをしている。
・出資金が営業者へ譲渡できるが故のキャッシュ不足の不安。
・出資口が22年4月以降、異常なほど増加している。
んー可愛いわんこ。じゃなくて、このわんこのように「???」となっている方もいると思うので、それぞれの解説に移りたいと思う。
流動比率が著しく悪い。
会社が、持っているお金や預金、事業でできたお金を請求できる権利、1年以内にお金になるもの、商品・製品のように会社が事業としてやっている中で使うものをまとめて、流動資産と呼ぶ。
一方で、1年以内にお金が出ていくもの、会社の事業でできたお金を払わないといけない義務などまとめて、流動負債と呼ぶ。
そして、流動比率というものは、
流動資産 ÷ 流動負債 × 100 = 流動比率(%)
で計算される。これで何がわかるかというと、どれだけ資金繰りに余裕がありそうかがわかる。
例えば、
八百屋さんが100円と100円で売れるリンゴ1個を持っていて、リンゴを2つ買ってきたときの100円をまだ払っていなかったとする。
この場合だと、
200円 ÷ 100円 × 100 = 200%
となる。ちなみに、安全と言われているのがこの200%。
上の八百屋さんの持っているものと、払わないといけないものを見ても、八百屋さんお金払えるかな…。とは思わなかったと思う。
次に、みんなの大家さんの運営会社である都市綜研インベストファンド株式会社の直近の流動資産、流動負債を確認してみよう。
令和4年3月31日時点 | 流動資産 | 流動負債 | 流動比率 |
金額・比率(百万円・%) | 6,201 | 25,771 | 24% |
都市綜研インベストファンド株式会社さん、お金払えるかな…。と思ったと思う。
さっきの八百屋さんでいうなら、リンゴもなく24円しかないのに、リンゴ仕入れた時の100円まだ払っていないという状況。(お金は、何に使ったんだろうか。)
流石に不安だ。
B/Sの推移がイレギュラーな動きをしている。
B/Sは、貸借対照表ともいい、さっきの流動資産を含め、会社が今どんな資産を持っていて、それを借金とかの負債や今まで稼いだ利益や出資してもらったお金等何で用意したかを示している。
最初の八百屋さんでいうと、100円と100円のリンゴという資産を、リンゴを仕入れてきた時のまだ払っていない100円の負債と、八百屋を始めた時に近所のお肉屋さんから出してもらった100円で用意しているという感じ。
大体この先も同じように八百屋さんをやっていると、リンゴやほかの果物・野菜が増えて、買ってきた時の払ってない分が増えて、払えばお金が減って売れれば、お金が増えるといった感じになると予想できる。
規模が大きくなっていっても、大体は決まったものが増えたり減ったりするということである。
これを踏まえて、都市綜研インベストファンド株式会社の直近5年のB/Sを見てみよう。ttps://www.invest-fund.co.jp/ir/
(ブログ初心者で直接貼っていいかわからなかったので、こちらのページで見てほしい。問題ないことが分かればまた更新する。)
謎の爆盛り預り金 (5年で+192億円)
5年前では少額だった預り金が、爆発的に増加している。
預り金が流動負債に上がっているということは、従業員やその他第三者から一時的に預かっているお金があるということ。少なくとも何か会社の業務上変化がないとこんな動きは起こらない。
ちなみに、この5年間の流動比率を出すとこんな感じ。
H30/3/31 | H31/3/31 | R02/3/31 | R03/3/31 | R04/3/31 |
264% | 286% | 34% | 46% | 24% |
・・・。お察しの通り、先ほどの低い流動比率にしている犯人は預り金である。
誰からの預り金かは分からない。が、都市綜研インベストファンド株式会社さんが何か今までと違う動きをしているのだろう。
出資金が、営業者へ譲渡できるが故のキャッシュ不足の不安
まぁ多少不安でも、営業者(都市綜研インベストファンド株式会社)に譲渡できるって書いてるし、いざというときは譲渡しちゃえば安心じゃん! だってHPに書いてるし!
と思う人もいるかもしれない。
一方で、もうお察しの人もいるだろう。
さっきの直近B/Sやそこから計算した流動比率を見るに都市綜研インベストファンド株式会社さんに、そんなお金やお金に変えられるものはない。
それに、HPにはきちんと書いてある。
※但し、契約上の地位の譲渡が多発した場合は一時的にお応えできない場合がございます
🤔
出資口が22年4月以降、異常なほど増加している。
そんなこといっても、ちゃんと配当や譲渡でお金を受け取れたって報告Twitterでも見かけるよ!大丈夫そうじゃん!
そんな方もいると思う。
ここまで読んでくれてる方には悪いんだけど、ちょっとだけ別の話からさせてほしい。
令和4年3月31日時点の募集中と運用中の口数は、約90,000口(お知らせページを参考に商品一覧ページのシリーズ成田11号までカウント)。一口100万円のため、金額で約900億。なかなかの出資口を集めて運用しているらしい。
で、令和4年3月31日以降に募集した成田12号以降の合計口数はというと成田12号以降になるので、66,520口。金額で665億。かなりの勢いで募集口集めている。
さて、話を戻して、みんなで大家さんの営業者である都市綜研インベストファンド株式会社が、配当や預り金の支払、満期の出資口や満期前の譲渡希望者からの買取のためのお金を準備するには、どんな方法があるだろう。
1.出資口を集め終えてすでに運用している土地・建物からの不動産収入。
→出資口を出してくれている人への分配金7%を考えるともう高く運用できているのだろう。仮に10%としよう。令和4年3月31日時点の固定資産だと、年間で110億程度だろうか。預り金の支払にも足りない。
2.増資や借入。
→出資者や銀行はB/S程度当然見ている。流動比率でさえ不安定な状況でお金を出してくれるだろうか。
3.新たな出資口を募ること。
…まさかね。だって新しい土地建物を買って運用するためのお金ですよ?そんな配当に使ったり、出資口の買取に使うわけがないじゃないですか。だってそれってほぼ、ポンジ・・・いや、やめておこう。
😢
あくまでも個人の感想です。あと会計についての知識について。
別に都市綜研インベストファンド株式会社やみんなで大家さんを非難しているわけではなく、ただのHPからわかる範囲の分析と一個人のその感想である。
それに、売上や原価や利益が書いてある損益計算書は公表されていないので、実際の営業状況は正確にはわからない。
これを読んでくれた方が参考にするもしないも自由だし、そもそも投資は自己責任が原則だ。
この記事を読んでくれたのはうれしいのだが、これを見て投資をするもしないも自己責任でお願いする。
ただ、会計についての多少の知識があれば、HPからだけでもこの程度ぐらいのことを考えてみてから投資をするか決めることができることが知ってほしかったのが、一番伝えたかったことだ。
参考に、ほかの会計士の方が書いている決算書の読み方の本をはっておく。
もしこの記事を読んで、すこし会計の知識をつけておこうと思った方がいれば、試しに読んでみてほしい。
それでも同じような不動産投資に興味があるならより低額で始めることもできる。
いろいろ書かせてもらった通り、みんなで大家さんは個人的には進めない。少なくとも100万円を任せられるとは思わない。
ただ株式や投資信託、国債、定期預金以外の方法で投資を考えたい人いるとおもうので、1万円からとさらに少額で始められる同様の投資も紹介しておく。
大家どっとこむ
こちらは親会社は東証スタンダード市場上場会社であり、ある程度安心。みんなで大家さんほどの配当率ではないものの、満期までも短くで少額なので始めやすい。現在も一部物件は投資口募集中で一度試してみるのもありかと思う。
参考になると嬉しい。